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gardening:rose-bloom2

返り咲き、繰り返し咲きとは?

今回は返り咲きと繰り返し咲きについて述べます。前回は一季咲きと四季咲きについて話しました。一季咲きは春だけ咲く性質を指します。桜や梅も好例です。それに対して四季咲きとは、一定の温度があれば何回でも咲く性質を表しています。冬でも温室などの環境では咲きます。

返り咲きとは何でしょう?一季咲きの仲間と考えたほうが分かりやすいです。一季咲きよりは、夏や秋にちょっとだけ咲くかもしれない性質を表しています。

一季咲きは春にたくさんの花を咲かせて、花が終わったあとは、長く枝を伸ばすのにエネルギーを使います。したがってつる性や半つる性のバラは、一季咲きの種類がたくさんあります。なぜなら枝を伸ばすのに、年がら年中花を咲かせると、つるを伸ばすのが難しくなるからです。花を咲かせることは想像以上のエネルギーを使うのです。

返り咲きは、春の花が終わったあと、夏や秋に少しだけ咲くかもしれない性質を表します。状況(気候、株の調子、個体差)によっては、少し咲いて終わるかもしれないし、ある程度咲いて終わるかもしれないからです。「一季咲きよりはちょっと咲くかもしれないよ」って思えば良いかもしれません。

返り咲きのキーワードは、不確定性です。こんな例を考えれば良いかもしれません。ある歌手が「さだめ川」という曲を出しました。結構ヒットして紅白にも出場しました。さて次の曲なんですが、ちょっと路線を変えたものをリリースしたら、全く売れなかったのです。さらに三番目の曲として、ポップスの「女どうし」をリリースしたらあまり売れなかったのです。ものすごく芳しくない状態です。そして演歌路線の「酒場川」を出したらまずまず売れて、これで紅白に出ました。こういう状態を返り咲きといいます。新聞にはきっと「ちあきなおみ。返り咲きする」といった見出しになると思いました。

これは不確定性をよく表している例です。返り咲きはどのくらい咲くか分からないから、返り咲きなのです。状況によっても変わるかもしれません。地域や気候、バラの調子などでも左右されます。

繰り返し咲きも不確定性がキーワードになります。しかし返り咲きよりは、繰り返して咲く要素があります。つまり返り咲きよりも、夏や秋に開花する可能性が高いのです。一季咲きの仲間と見たほうが分かりやすいです。

繰り返し咲きと返り咲きの違いは、夏や秋にどのくらい咲くかで決まりますが、明確なラインはありません。気候や個体差によって、変化するかもしれないのです。「返り咲きよりは、たくさん咲くかもしれない。」と思えば良いのです。いずれにせよ過度な期待は禁物です。

つるバラをアーチや壁に絡ませることがあります。それでつるバラの苗を選ぶときに、「それだったら一季咲きよりも、夏や秋にちょっとでも咲くかもしれない返り咲きや繰り返し咲きの方が良いのでは?」と思うかもしれません。しかし返り咲きや繰り返し咲きでは、思うようにつるをアーチに絡ませることができない場合があるのです。

一季咲きのバラですと、花が終わったあとはツルを伸ばすのに専念します。したがって、アーチや壁に絡ませるのは容易です。いらない枝は切り落とせば良いのです。一季咲きは枝をたくさん伸ばしてくれるので、どの枝をアーチに絡ませるかの剪定もやりやすいです。

それに対して返り咲きや繰り返し咲きのつるバラは、一季咲きよりも花を咲かせている時間が長いので、枝は伸びにくいのです。一季咲きのつるバラと違い、つるを伸ばして花を咲かせる流れになるので、つるの伸びが良くないのです。またつるが伸びるのに時間がかかるので、つる自体が固くなります。返り咲きや繰り返し咲きのつるバラは、枝が伸びにくい上に固くなるので、うまくつるをアーチや壁に絡ませることができない恐れがあるのです。

gardening/rose-bloom2.txt · 最終更新: 2020/08/27 12:50 (外部編集)